「負け組」の拡大再生産を防げ!
脳機能測定から考える「騙しの経済学」(CSR解体新書28)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080212/147018/

実際に「新自由主義」は勝つべくして勝つ者=「勝ち組」と、負けるべくして負ける者=「負け組」とを生産している側面があります。・・・小口金融の破綻防止策みたいな話が、国内、国際、至る所にある。現状で考えるなら、例えばサブプライムローン(米国の信用力が低い個人向け住宅融資)破綻以後の後始末が典型的だと言えるでしょう。一方で「負け組」を拡大再生産しながら、その「負け組」すらもマーケットに繰り込んで商品を設計したりするから破綻する。・・・「負け」の拡大再生産は、全体を損ねる。そういう観点をもっとしっかり持つべきではないか。
皆がなんとなく感じていることを文章化してくれている記事だと思います。金融機関等がすすめる方法にのったために被害を蒙っても、それが違法行為でなければ詐欺にはあたらず「自己責任」ということで片付けられてしまう状況は、論理的には筋が通っていても少し乱暴に感じてしまいます。とにかく今期の業績を上げるということばかりに集中しすぎると大きな混乱を招いてしまうため、全体的・長期的視点でのコントロールが重要なのでしょう。


それから、養老孟史先生の虫日記より。ムシはムシをどう見ているか、というお話から
動物による行動の違いは、実際に見えるから、誤解を起こすことは少ない。でも感覚の違いは、外からは直接にはわからないから、誤解が生じる可能性が高い。
その誤解が「クオリア」であって、人間の「言葉」はそのクオリアを無視することで成り立っている、とのこと。面白いですね。