SNSの広告にはもうウンザリ?
広告攻勢が利用者に不評、SNS離れも

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080218/147340/

 アメリカのSNSの広告は、友人が購入したものまで表示されるそうです。そういえばAmazonで本を見ていると、自分の見た履歴だけでなくこの本を買った人はこんな本も買っていますという様な表示がされますね。便利な反面、時には過剰に感じます。その点日本のSNS(つい最近始めました。)はそれほどでもなく、広告の存在にすら気付いていなかったほどでした。SNSの良いところは、誰かわかっているメンバーで楽しめる点だと思います。メールで知らせるほどでもない内容を気楽に書いて近況を知らせあうことが出来て便利ですね。あとまだ始めたばかりなので、コミュニティを見ていると面白いです。

「負け組」の拡大再生産を防げ!(2)

『本物の 考える力生きる力 勉強法』マークス寿子(三笠書房/2002)より
“自立とは、簡単にいえば毎日の生活の中で・・・(様々なことを)自分で決められることだ。そのためには「選ぶ」ことができなくてはならない。・・・実際「選ぶ」というのは決して容易なことではない。”
そして10年ほど前から日本とイギリスの間を往復する生活を始めてみて、イギリスのデパートは品揃えにバラエティーが無いため買うものが簡単に決まるのに対し、日本では選択肢が多すぎて選ぶのがしんどい、と続く。

(自立の定義についてはひとまず保留するとして)ここのところ国民に突きつけられている「自己責任」というのは「自分で選択し、その行為ついて責任を持ちましょう」ということですが、選択能力があまりないことが分かっている相手に対し、いろいろな選択肢を並べて選ばせる、ということにはやはり無理があります。デパートでの買い物くらいなら失敗してもあまりダメージがありませんが、生きてゆくことに密接に関係するような事柄についてはある程度政府が道筋を示す方が結局は社会全体のためになる、というのが前回の記事の内容です。記事を読んだ後でこの本を読み、選択するということについて改めて考えさせられました。

「負け組」の拡大再生産を防げ!
脳機能測定から考える「騙しの経済学」(CSR解体新書28)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080212/147018/

実際に「新自由主義」は勝つべくして勝つ者=「勝ち組」と、負けるべくして負ける者=「負け組」とを生産している側面があります。・・・小口金融の破綻防止策みたいな話が、国内、国際、至る所にある。現状で考えるなら、例えばサブプライムローン(米国の信用力が低い個人向け住宅融資)破綻以後の後始末が典型的だと言えるでしょう。一方で「負け組」を拡大再生産しながら、その「負け組」すらもマーケットに繰り込んで商品を設計したりするから破綻する。・・・「負け」の拡大再生産は、全体を損ねる。そういう観点をもっとしっかり持つべきではないか。
皆がなんとなく感じていることを文章化してくれている記事だと思います。金融機関等がすすめる方法にのったために被害を蒙っても、それが違法行為でなければ詐欺にはあたらず「自己責任」ということで片付けられてしまう状況は、論理的には筋が通っていても少し乱暴に感じてしまいます。とにかく今期の業績を上げるということばかりに集中しすぎると大きな混乱を招いてしまうため、全体的・長期的視点でのコントロールが重要なのでしょう。


それから、養老孟史先生の虫日記より。ムシはムシをどう見ているか、というお話から
動物による行動の違いは、実際に見えるから、誤解を起こすことは少ない。でも感覚の違いは、外からは直接にはわからないから、誤解が生じる可能性が高い。
その誤解が「クオリア」であって、人間の「言葉」はそのクオリアを無視することで成り立っている、とのこと。面白いですね。

「米国凋落論」の甘っちょろさ
つまづいても素早く立ち直る米国経済のタフネスに学べ

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080205/146435/

 アメリカがそれほど簡単に倒れるわけがないということは分かっているんですよね、みなさん心のどこかで。ただ他国に与える影響の大きさから、あれこれ話題にしてしまっているように思います。おっしゃるとおり、この低迷気味な中、底を見極めて投資する勇気を持つことが大切なのですが、底周辺にいるときはどこが底なのか全く分からないから難しいですよね。
 この記事のコメントにもありますが、アメリカにいる、またはいたことがある、という方はアメリカのパワーを感じる方が多いようです。日本人も優秀だと思いますが、アメリカの方がうまく競争原理が働いているのかもしれません。そうなると気になるのはEUです。アメリカとは違った方法をとりながら国際社会で堅調な位置を占めている。知りたいことは尽きません。

米国を襲うもう1つの危機
問題はサブプライムローンだけじゃない

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080201/146167/

不動産価格の高騰で、米国人は自宅のエクイティ(純資産額)を担保に借り入れを増やし、新車購入や家の改築資金にまで回した。ホームエクイティは個人消費の大きな原動力だったのだ。
金融業界に大きな損失を出している「ホームエクイティ(equity=財産物件の純価)ローン」に関する記事です。サブプライムローンよりも大きな問題点は不動産価格の下落により担保が無いに等しい点で、特に自宅を住宅ローンに加えた第2抵当に入れている場合は現物の担保が全く無いため、一部を回収することですら困難な状況にあるようです。


米国の好景気は本物だったのか?
繁栄それとも狂乱、過去10年間を5つの側面から検証する

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20080131/146058/

企業はここ数年、好業績を続けている。米政府統計が示す企業業績は、過去10年間の平均がGDP比8%と、90年代初期の最低値6.5%から上昇。だが、手放しでは喜べない。現実に好業績を上げているのは“金融サービス”の1分野に集中しているからだ。
そして、
1990年代のITバブルの崩壊を予想した者は多いが、これに続く住宅ブームには大半の者が驚かされた。米景気の牽引役となり好調な支出を維持させるような“新分野”が登場する可能性はある。果たして、今回も登場なるか。誰もが注目するところだ。
とのこと。ということは、意外な新顔が登場しなければ回復が難しい?近頃、アメリカのローン問題を聞いても驚かなくなってしまいました。

本物のリーダーはいつも笑いを絶やさない
「いつも万全」ではない自分を知る(CSR解体新書26)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080125/145439/?P=1

 人は「いつも万全」ではないためいかに仕事の質を安定させるかが重要で、そのヒントとなるのがちょっとした笑いである、というのが主な内容です。例えば音楽の舞台で、日頃の練習にかかわらず緊張のために実力を発揮出来なかったということはよくありますが、

バイオリンでもラッパでもピアノでも、楽器の祖先の大半は「武器」だ、という事実を、多くの方があまり認識しておられません。弓矢や行進や突撃の号令器が、戦勝の宗教儀礼用などに進化洗練されて、現在の大半の楽器につながっています。

という興味深い記述と共に、音楽家のステージでの緊張感と兵士が戦闘を前にした時の緊張感には共通点があり、それをほぐすための対処法が昔からあったと書かれています。その一つが「笑い」で、リーダーは現場をほぐすために(よい仕事をみんなにしてもらうために)笑顔を絶やさないことも大切だ、そうです。「笑い」の有効性についてはさておき、楽器の祖先が武器である、というところが面白いので載せてみました。

タケシくん虫日記

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20080118/144802/

 これは養老孟司先生の「虫ブログ」で、ゾウムシを収集しておられるようです。先生は医学部出身だから生き物の標本をコレクションすることに抵抗がないんでしょうね。研究もされているそうなので、実益を兼ね備えた趣味という意味では素晴らしいと思います。でももし家族なら家に置かれるとちょっと嫌かも・・・。
 とても面白かったのが次の記述。
 これでマリオをやると、どうしても夜中の三時になってしまう。おかげで虫日記は遅れ、睡眠不足になり、疲れが溜まって頻脈になってしまった。でも最初にマリオを徹夜でやったときは、女房に叱られて家出し、実家で徹夜していた覚えがある。もうそういう時期は卒業したが、ゲームに手が出ると、集中してしまうのは、いまも変わらない。
先生、お若いです!私もゲームが強いおばあちゃんになってみたい!けれど、かなり難しいでしょう・・・ゲームに熱中したことがまだないのです。


この先生のコメントに派生してもう一つ。

適度な夫婦げんかは健康に良い?米研究報告

http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2340931/2555488

 タイトルからは「健康のためには適度にけんかするといいの?」とも読めますが、そうではなく、相手の理不尽な行為に対する怒りの感情を、抑圧するよりはきちんと表現している夫婦の方が長寿である、という調査結果が出たそうです。ひいてはストレスが減少し、病気にも罹りにくいということでしょう。結局、ある程度言いたいことを言い合っていても崩れない関係を作る、ことが大切なんですね。